天井のニタニタ男

こんにちは タイムです

 

私は「A」の他にも「ニタニタ笑い」がいたことを思い出しました

 

それは私にとっては衝撃であり、やっと謎が解けた出来事だったのです

 

私は20代の頃、よく胃が痛くなることがありました

 

余りに何回も胃が痛くなるので「Iさん」が心配して

 

一緒に病院で検査を受けに行ったほどです

 

でも、結果は異常なしで、ただ胃薬を貰っただけでした

 

その時私は誰にも言いませんでしたが、原因は他にある事は

 

分かっていました

 

余りに不思議な出来事で言っても誰も信じてくれない 

 

言うのも恥ずかしい 何故かそんな気がして言えなかったのです

 

その頃私は、よく夢なのか?そうでないのか?

 

謎のニタニタ男から攻撃を受けていました

 

いつも深夜になった頃、

 

私が部屋のベットで寝ていると天井にぽっかり穴があき、

 

「そいつ」が現れるのです

 

天井の穴の奥は真っ暗で、何も見えません

 

その穴から「そいつ」が私をニタニタ笑いながら見下ろしていました

 

「そいつ」自体も真っ暗で、穴の暗さと同化してシルエットは

 

分かりません

 

只、ギラギラ光る目とあの特徴的なニタニタ笑い

 

それだけが浮かび上がっていたのです

 

そして「そいつ」は、両手を高々と上げ大きな黒い何か邪悪な物

 

を、私に向かって力一杯投げつけました

 

その黒い物は、ジブリ映画に出てくる真っ黒くろすけ

 

に似ていました

 

でも、映画の真っ黒くろすけの様な可愛い物ではなくて

 

邪悪でもっと大きな塊(多分1メートル位) だったのです

 

邪悪な真っ黒くろすけは、もの凄いスピードで私の胃に

 

命中し、ドーンという衝撃と激痛で

 

私は苦しみ転げ回ったのです

 

その光景を「そいつ」は、ニタニタ笑いながら

 

楽しそうに見下ろし、満足して消えていきました

 

私は、その攻撃から一週間は胃痛と吐き気が続き食事も思うように取ることが

 

できませんでした

 

「そいつ」は何度もやって来て、私を攻撃しました

 

私には、何故「そいつ」が私を執拗に狙うのか? 「そいつ」が何者なのか?

 

さっぱり心当たりがなかったのです

 

「何故私を狙うの? もうやめて!」

 

「いい加減にして!」

 

いつも私は、そう思っていました

 

或る夜、私はベットで寝ていると部屋の外から「手」が這って来ました

 

そして、私の足首をガシッと掴み力一杯引っ張ったのです

 

私はビックリして目を覚ましました

 

「部屋の外に連れていかれる!」

 

部屋の外は暗黒の得体の知らない空間で、そこに行ったら戻って来れない

 

私はそう確信し、恐怖の余り

 

「キャー」と、叫んでしまいました

 

「手」に引っ張られたのは、私の魂だけで体はベットに寝たままです

 

私が「手」に引っ張られ飛ぶように部屋の外へ出かかった時です

 

何か強い力が働き、ゴムが伸びきってその反動で反対方向に戻る様に

 

私はベットと反対の壁に投げ出されたのです

 

「手」は、そのまま何処かへ消えていきました

 

それは、時間にしたら1、2秒の一瞬の出来事だったのです

 

「何があったの? でも、とりあえず部屋の外には連れ出されなくて良かった」

 

そう思ってホッとしたのも束の間、

 

まるで金縛りにあったようにいくら頑張っても

 

自分が動けない事に気づいたのです

 

「動けない! 自分の体に戻りたい! どうしたらいいの?」

 

「このまま体に戻れなかったらどうなるんだろう?」

 

私は半分パニックになりながら、必死に動こうとしました

 

でも、1ミリも動くことはできませんでした

 

そして、私はいつの間にか寝てしまったのです

 

朝、目覚めると普通に体に戻っていて

 

「良かった! 元に戻っている!」 と、物凄く安心しました

 

「あれは、なんだったのだろう?」

 

私には、ただの夢とは思えませんでした

 

余りにのもリアルすぎる  そして、考えてたのです

 

「手」に引っ張られた私は、何故強い力で反対方向に戻ったのだろう?

 

もしかしたら、体と魂は離れない様に繋がっていて、

 

無理に離そうとしても、離す事はできないのではないか?

 

魂はゴムの様に伸びて元の場所に戻ろうとするのではないか?

 

そして、あの「手」は一体なんだったのだろう?

 

あの頃、私には不思議な事がいつもおきていたのです