小さな神社の神様

こんにちは タイムです

 

これは去年の今頃の話です

 

去年の2月、ロシアがウクライナに軍事侵攻しました

 

私はニュースでそれを知り、物凄くショックを受けました

 

21世紀の今になってそんな事が起きるのか 何て恐ろしい

 

歴史遺産のような美しい街並みが ミサイルで破壊され

 

沢山の人々が犠牲になりました

 

その人達は普通に平和な日常を過ごしていた一般市民で

 

ロシアが来なければ、今も幸せに暮らしていた人々です

 

そしてその恐ろしいロシアは、日本の北海道も自国領土だと

 

議会で承認したという事を知り、私は恐ろしさに震え上がりました

 

日本にも攻めて来てウクライナのようになったらどうしよう

 

ニュース映像の破壊された街並みと日本が重なり、怖くて怖くて

 

私の心はブルブル震え、頭から離れる事はなかったのです

 

そんな時、主人が「天気が良かったら今度の休みは桜を見に神社に行こう」

 

そう誘ってくれました

 

私達の住んでいる市にはいくつかの桜の名所があり

 

その神社も知る人ぞ知る桜の穴場スポットだったのです

 

私達は毎年桜の季節にその神社に行く事を楽しみにしていました

 

私の心はブルブル震えていましたが、顔には出さず

 

「わかった 行こう!」 にっこり笑ってそう答えたのです

 

そして休みの日、私達は神社に桜を見に出かけました

 

神社の境内の桜はとても美しく、高台から見下ろす港と街並みを目当てに

 

沢山の人々が集まっていました

 

みんな美しい桜や風景を楽しみ 写真を撮ったりおしゃべりをしたり

 

この平和が永遠に続く事を疑う人など一人もいません

 

明るく楽しさに溢れたその場所で、私だけが戦争の影に怯えていました

 

「神様にご挨拶しよう」主人に誘われ、私達は参拝する事にしました

 

二礼、二拍手、一礼 神様の前で頭を下げ

 

つい、私は頭から離れない戦争の事をお願いしてしまったのです

 

「どうか戦争が早く終わりますように」

 

それから、境内に戻った時です 神様の声が聞こえました

 

「それはちょっと荷が重いなぁ」

 

私は思わず心の中で「すみません そうですよね」

 

そう神様に謝罪しました

 

それは優しく、包容力があり、落ち着いた感じの神様の声でした

 

神様は、この時期沢山の人々が神社に集まる賑やかな雰囲気をとても楽しんで

 

いたのです

 

人々が神様にご挨拶して色々な願い事をする

 

それも楽しみにしていたのです

 

その中で私は余りにも異質すぎました

 

きっと神様から見て私は目立ちすぎていたのかもしれません

 

そして心配した神様が声をかけてくれたのです

 

でも▪▪▪何か違和感が▪▪

 

荷が重いって何時の時代の言葉だろう?

 

私は60代です でも、私はその言葉は使いません

 

私の親の世代でも聞いたことはないような?

 

神様って何時の時代の人なんだろう?

 

なんだか可笑しくなって久しぶりに私はクスクス笑ってしました

 

戦争の事が頭から離れず、ずっとブルブル震えていた私は

 

やっと普通に息ができるようになったのです

 

何て優しくて、素敵な神様なんだろう

 

また今年も神社に行って神様にご挨拶しよう

 

私は今そう思っています

 

今もウクライナでは戦争が終わっていません

 

私は早く戦争が終わってほしいと思っています

 

でも、その終わりかたはロシアがウクライナから出ていく

 

そしてもう二度とウクライナを攻撃しないそんな終わりかたになって

 

ほしいと思っています